Among Us プレイ雑感と人狼ゲームの間口の狭さ
もしかして半年ぶりの更新だろうか。
この半年のことは別の記事で軽く触れられればと思う。
最近、一部界隈で急に賑わい出したゲームに Among Us がある。
観測する限りでは Steam の他に iOS/Android アプリも提供されている。
(そして素晴らしいことにクロスプレイに対応している)
このゲームはどうやら2018年頃にリリースされたようだが、最近になって急に知名度が上がった印象だ。
Among Us とはどういうゲームか
Among Us がどういうゲームかというと、簡単にいえば 人狼風ゲーム だ。
特定の環境(宇宙船やその他いくつかのマップがある)から脱出するために、乗組員たちは協力してそれぞれにアサインされたタスクをこなしていく。
全てのタスクが完了すれば脱出できる。これがクリアだ。
ただし、乗組員の中に詐欺師が何人か紛れており、彼らは様々な手で乗組員たちを妨害しながら、隙を見て乗組員たちを殺していく。
人狼ゲームと同様にそれぞれのプレイヤーは役割によって勝利条件が異なる。
乗組員はタスクを完了させるか、詐欺師を全員追放することで勝利できる。
一方詐欺師は、生存する乗組員の人数を生存する詐欺師の数と同数まで減らせば勝ちとなる。
このゲームが人狼ゲームと大きく異なるのが、 ターン制ではない 仕組みだ。
人狼ゲームは基本的に1日を昼と夜にわけて、昼の終わりに一人を吊り、夜に最大一人が食べられる。
Among Us では詐欺師は任意のタイミングで乗組員を殺害できる。ただし、連続した殺害は不可能で、一度殺害を行えばしばらく(ホストによって設定された秒数の)クールタイムが発生する。
当然、乗組員による追放もターン制ではないが、こちらは任意のタイミングでできるわけではない。
追放を行うための投票は、「乗組員の死体を発見した者がレポートしたとき」か「一人一回のみ使用可能な緊急招集ボタンが押されたとき」だけだ。
双方が持つこれらの制限によって、ターン制ではない人狼ゲームがバランス良く機能していると言える。
実際にプレイした感想
Among Us は人狼系ゲームとしてよくできていると思う。
このゲームにはボイスチャットの仕組みはなく、コミュニケーションの手段としてはテキストチャットの機能のみ提供されている。
実際にプレイする際には別途 Discord などでボイスチャットの環境を用意した方がテンポもよく盛り上がるだろう。
人狼系ゲームとしてよくできている、というのは言い換えれば人狼系ゲームの難点も抱えているということだ。
つまり、 誰かを疑う、誰かに疑いを向けさせるような議論を行うことを苦手とする人 にはこのゲームは楽しめない可能性が高い。
人狼ゲームは30年以上の歴史があるゲームであり、 Web の普及とともに知名度・プレイヤーを増やしてきた。オンラインでもオフラインでも楽しめるゲームだが、上記のようにプレイヤーにある程度のプレッシャーを強いるゲームでもあるため、楽しめる人と楽しめない人が明確にわかれやすい。
また、プレイヤーメタが発生しやすいという難点もある。
各プレイヤーの役割がいずれであったとしても、そのプレイヤー自身の普段の言動やイメージが他プレイヤーによる役割の推測に与える影響を無視できない。
(この問題はインターネット人狼であればプレイヤーを匿名化することで回避できる)
つまり、「この人は人狼っぽい」だったり「この人は嘘をつくのがうまい」だったりのイメージがゲームの純粋性を下げてしまう。
例えば僕は、人狼系ゲームで最初に人狼サイドに殺されてしまうことが非常に多い。
それでも僕は人狼系ゲームの多くを楽しめている。
しかし人によってはこれらの難点によって人狼系ゲームを楽しむことが難しい。
それはつまり、この手のゲームを楽しむ仲間を見つけるのが簡単ではないということだ。
先日 Among Us を遊んだ際にはいつも遊んでいる仲間で集まってプレイしたが、全員が全員このゲームを楽しめているわけではなさそうだった。
それは僕にとっては非常に申し訳ないことであり、同時にこのゲームをカジュアルに遊ぶ仲間を他で探してこないといけないということでもある。
人狼系ゲームはその性質上、ある程度の多人数でのプレイが推奨されるため、一緒に遊べる仲間が多くないと頻繁に遊ぶことが難しいのだ。
つまり何が言いたいかというと、誰か一緒に遊びませんか、という話。
(もし一緒に遊んでもいいよ、という人がいれば Twitter で @risou に声をかけてね)