risou's Lithograph

久しぶりに YAPC 参加したので軽く記録しておく

2024-02-16

参加するまで

僕の中では YAPC は Perl のカンファレンスではあるので、「最近 Perl 書いてないしな」というのと「勤め先では Perl を使ってないからスポンサーにはならないだろうし、そうすると宿泊費も交通費も自腹だろうから、まとまったお金を捻出できるかわからないしな」などと考えて迷ってはいた。
まあ結局、「行かないで後悔するよりは、行って後悔した方がいいな」と判断してお金をかき集めて行くことにしたのだけど。

宿は早めに取っておこうと1ヶ月前に確保。
移動は新幹線で、いい席へのこだわりとかあったわけでもないので1週間ちょっと前に予約。
ただ今回は普段と比較して新幹線に乗っている時間が思った以上に長かったので、快適な席をとった方が良かったな、と思う。とはいえ行きは快適だったし、帰りに快適でなかったのは隣の席の人のいびきが酷いことに起因しているので、いい席を確保するとかそういう話ではないが……。

準備

流行り病の影響でこの手のイベントが開催されなくなっていた時期、仕事も在宅が中心になったりと環境の変化が大きかったため、手元にいろんなものがない状況だった。

このイベントのためというわけではないけど、実は天候に左右されずに履ける靴がなかった。
持っていたのは全く防水性のないウォーキングシューズと、完全にフォーマル向けの革靴のみ。
ここ数年、梅雨の時期なども引きこもることによってしのいできたが、出社の頻度も徐々に増えてきており、このままではまずいということで昨年末頃に雨や雪の日も履ける靴を一足調達した。
当日の天候がどうなるかわからなかったので念のためこの靴を使用し、広島にいる間は雨に見舞われることもなく順調だったが、帰りに駅から自宅までの移動のタイミングで雨が降っていたので結果的にこの靴を用意しておいてよかったと言える。

鞄も別件で昨年末頃に新調しており、今回の2泊3日もこれに助けられた。
以前使っていた鞄は PC と着替え両方を詰め込むにはスペースが足りず、1つにまとめられずにいたが、新調した鞄は2泊3日分くらいであれば余裕を持って受け入れられる大きさだったため、宿泊を伴う旅行としてはとても久しぶりとなる鞄1つでの参加ができた。

在宅勤務が中心となったタイミングで携帯電話周りを見直しており、現在は iPhone 12 mini を使っている。
もう3年以上使っているということもあるが、やはり小さい端末はバッテリーも小さく、今回は特にバッテリーが全く持たなくて困った。
イベント当日は PC も iPhone も夕方頃には完全にバッテリーが尽きてしまっており、これは準備不足だったと言わざるを得ない。
会場での給電は基本的に NG だと考えている(運営が OK 出した場合を除く)ので、これについては自分で解決策を用意しておくべきだった。
普段あまりにも出かけないのでモバイルバッテリーを用意することを完全に失念していた。

また、回線契約も同じタイミングで見直しており、普段は Wi-Fi で事足りるため提供されるデータ通信量の少ないプランに乗り換えていた。
この手のプランは非常に安く助かっているが、用意されているデータ量を超えるとただちにそれなりの金額が加算されてしまうため、外出が多い月などはデータの残量を気にする必要がある。
これに対しては、少し前に別件でモバイルでのデータ通信が必要な機会があり、その際に加入した povo に助けられた。
povo は「テザリング可能」で「24時間使い放題」が330円という、普段全く使わないがある1日だけめちゃくちゃ使うというユースケースに対して非常に刺さるプランを用意しており、今回もこれに助けられた。
このプランは驚くべきことに、現在は まだ 24時間といいつつ、 翌日の23:59まで 使い放題であるため、今回はイベント当日の朝にプランを購入して、翌日のアフターイベントから帰宅までを24時間(をオーバーしているが)の範囲でカバーすることができる。
(注:公式でもこの私用については 当面の間は と表現しており、これが正規の仕様ではない。参考: https://povo.jp/spec/topping/24/

ちなみにカメラを忘れたので、ほぼ写真を取らず、ここにも画像は一切掲載されません。

イベント当日

前夜祭、当日とまあ魅力的なトークが多かった印象だった。
最初に書いたように自分は YAPC に対して Perl のカンファレンスというイメージを未だに持ってはいるものの、実際にはもっと広い範囲のテーマを許容していることは理解しており、そういう意味でも1日開催なのがもったいないくらいに様々なトークが用意されていたと思う。
(とはいえ、スケジュール調整の問題も体力の問題もあるので1日開催の方が個人的にはありがたいわけだが)

最初のトークセッションの一つである『コミュニティと共に生きる』は共感できる部分もあれば、それは生存バイアスというか幸運によって成り立っている部分もあるよな、と思ったりもしたけれど、今回の YAPC の参加者の半数以上は YAPC 初参加らしく、若い人たちには良い影響のある話かもなあ、と思ったりしました。
実際のところ、継続して同じコミュニティに居続けることに正解不正解なんてないと思うけれど、少なくともコミュニティって属しているだけじゃなくて、その中で自分が何かをやっていかないと意外と簡単に消滅してしまうので、そういった意味でも何かしらのコミュニティに積極的に関わっていく経験というのはしておいて損はないものだと思う。

個人的に最も印象に残っているのはパスキー認証の話で、今の自分の関心領域に近いこともあり、非常に興味深く楽しむことができた。また、ライブコーディングをしてくれたのも個人的には嬉しかった。
ただまあ、前提となる知識がそれなりに必要なジャンルではあるし、40分では物足りなかったかもしれない。

杜甫々さんのキーノートは、個人的には結構刺さったし、あれは刺さる人多かったと思う。
インターネットが普及していく中で、かなり初期の頃から変わらずコンテンツを育て続けている様子というのは、その裏側を意識すると圧倒的なものを感じてしまうけれど、こういったものも人の情熱や好み、そしてなにより継続する力によって支えられているんだなあ、というのをひしひしと感じました。
もちろん僕も WWW 入門にはお世話になりました。

LT は全体的に勢いがあって、「やっぱり LT はこうでなくちゃ」みたいな気持ちになった(けど実際のところそんなに LT はこうあるべき、みたいなのはないと思っている)。

他にも面白そうなトークいっぱいあって、枠被りで見れなかったものが多いので動画公開を楽しみにしています。

スポンサーブースは一通り回ろうと思ったが、1箇所での話が長くなってしまうことによって、結局全てのブースで話をするだけの時間がなくなってしまった。
コミュ力が皆無なので、話始めるのも難しいし、話を終えるのはもっと難しい。

懇親会では以前一緒に働いていた人の近況について色々聞けてとても懐かしい気持ちになった。
「◯◯さんも入社してもう8年目だけど〜」みたいなことを言われて「えっ」となったり。
(そんな昔でしたっけ……? となって計算してみたらそんな昔でした)

イベント会場でのランチ等もそうだし懇親会もだけど、提供される食事の量が結構多そうで、非常に美味しいけどそんなにたくさんは食べられない……という気持ちにもなったり。
(そうはいっても食べようと思えば全然食べられたのだけど、美味しい食事はメインの目的ではなかったので、色んな人と話したりしていたら食事を摂る時間があまりとれなかった。それはそれでもったいないことをしたな、とも思う)

会場の椅子で宣伝されていた Perlbatross は非常に面白かったが、それに時間を割いてしまってはイベントに来た意味が薄れてしまうという感じだったので、現地ではほどほどにしてホテルに戻ってから楽しませてもらった。

周辺イベント

スポンサー企業が開催する懇親会的なイベントには参加しなかった。
これは体力的な問題に起因するもので、なるべくしっかり睡眠を取って、良い状態で YAPC に参加したかったからだ。
昔と比べて体力が衰えたというわけではなく、昔と比べて自分の体力への理解が深まったからとれた選択だと思う。 ただ、開催翌日の「オフラインだからできる話」はしっかり聴講してきた。こういう場所でしか話されないオフレコトークは総じて価値が高いと思っている。
残念ながら「オフラインだからできる話」なのでここにうっかり感想を書くこともはばかられるため、これ以上の言及は控える。

他の非公式なイベントには参加しなかったが、せっかく遠方まで来たのだからもう少し参加しても良かったかもしれない。

振り返り

前職の方と話す機会を得たり、過去の YAPC で親しくしていただいた方々と話せたりしたこともあり、同窓会的な意味でも十二分に楽しめたと思う。
遠方の(宿の確保が必要な距離での)カンファレンス参加自体は珍しいことではないが、業務外で自腹で、というのはとても久しぶりで、事前に懸念していたとおり、それなりの金額を使った。
今後も参加するためには、普段からこういうイベントのために予算を押さえておく必要がありそう。

しばらくオフラインのイベントから離れていたのだけど、今年に入ったあたりからまたそういうイベントに参加していこうという気持ちになっていたので、ちょうど良いタイミングで慣れ親しんだ(?) YAPC に参加できたのは非常にありがたかったです。

次回もあればなるべく(予算が許せば)参加したいと思っているので、今回の反省を活かせるようしっかり準備しておきたい。

2024-02-16T13:20:32.529797Z